キタキツネのぶろぐ

キタキツネが体験して良かったもの、思ったことを感じたままに書いているブログです

拝啓

コロナ禍で帰省も出来ないままに、父の命日が過ぎた

ふと一人になった時に、父のことを思い出し、手紙を書こうと思った

 

別れは突然やってくる

母から、もうダメかもしれないと聞いた時は、耳を疑った

病気なのは知っていたけど、そんなに悪いとは気づかなくて

だから頻繁に帰ることもしなかった

 

どれだけ愛していたか、どれだけ頼りに思っていたか

失ってから真綿で首を絞めるがごとく、日、一日と感じる

 

失ってから、どんなに話したいと思ったことか

あなたの意見を聞きたいと思ったか

あなたならどうしたか、どう思うかを知りたくてならない

 

自分はまだ未熟で、一人では上手く生きることが出来なくて

正解を教えて欲しいんだ

 

なんで素直になれなかったんだろう

最後まで

最後に掛けた言葉は『ありがとう』

 

それだけしか贈ることが出来なくて

本当はもっとあったんだよ、話したい事がたくさん

いろいろな事があったよね

 

何回も一緒にスキーに行った

大好きな飛行機にはたくさん一緒に乗ったし、操縦もさせてくれた

 

高校入試の時、車で送ってくれた

車から降りた瞬間に滑って、転んで、二人ともダメだって思ったっけ

 

そうそう、家族で料理しているときに、ダメ出しされて怒ったことは

いまだに笑い話だよ

 

きっとそちらでは、みんなで仲良くやっているんだよね

寂しいとは言わないよ、心配になると思うから

 

いつかそっちに行ったら、たくさん話そう

新しい家族も紹介したいし、どうやって頑張ったか

たくさん話すから、夜通し聞いてよ

 

その日を楽しみにしてる

だからもうひと頑張りしてみるよ